Merengue Panic



Advent Calendar 2023 4日目の記事

ダンスフロアの7つ道具(4)

身軽な格好でふらっと行けるのがクラブパートナダンスの魅力のひとつ。 それでもこれだけは外せないというアイテムもいくつかあります。 今回はダンスフロアでの持ち物について考えてみます。 4回シリーズの4話目!

フロアで役立つ小物類

衣裳とシューズ以外にもいくつかフロアでの携行品があります。

まずは絆創膏。足を蹴ったり蹴られたりというのはダンスフロアでは避けがたいもの。 とくにサンダルを履いている女性は足を怪我する可能性があります。 また、靴擦れができた場合も踊りづらくなりますので、 絆創膏をいつも持っておくと安心です。

それから爪切り。 爪や指先ががささくれているとダンスパートナは不快ですから 持っておくといいかもしれません。

それからフロアコンディションを整えるためのパウダも持っておいていいでしょう。 ただし、これはフロアによっては禁止されているケースもありますし、 成分によっては他の人のアレルギィになるケースもあります。 例えばグルテンアレルギィの人がいる場所で小麦粉を撒くと大変なことになりますし、 人によってフロアの状態の好みは違うのでトラブルになるケースもあります。 フロアパウダを使いたいときは主宰者やスタッフに諒解をとるのを忘れずに。

このあたりのアイテムはクラブだと常備してあるところもあるので 必要なときはスタッフさんに訊いてみましょう。

それから衛生用品は一通り持っておくと安心です。 ダンスパートナに対する最大の苦情は臭い。 歯磨きやガム、制汗スプレーや汗拭きシート、 エタノール消毒などが有効です。

ちなみに臭いの中でもちょっと厄介なのは香水です。 リードはダンス中にフォローの手首をつかむことがよくありますから、 手首にたっぷり香水をつけているフォローと踊ると、 リードはその後3曲分くらいトイレに籠って必死に手を洗うことになります。 香水は決して悪くはないですが、手首につけるのは避けて欲しいところです。

それから、意外と役に立つのに持っていない人が多いのがグラスマーカ。 フロアによっては置いてあるところもあるし 自分で名前を書いてグラスにつけられるようになっているところもあります。 ただ、皆が同じようなマーカを使っていると間違われることも。 カウンタに置いたビールなんて名前をつけていてもすぐに誰かに飲まれるし、 それはそれでもいいかという寛容な人も多いですが、 何か自分の目印を持っておくと安心です。 髪留めやハンカチを使う人もいますが、 キーホルダやカプセルトイの景品などを使うこともできます。

それから暑くなりがちなダンスフロアで役に立つのが扇子。 扇子は持ち運びも楽で、グラスマーカの替わりにも使えるので便利です。 ちなみに、踊り疲れたときは派手に扇子で仰いでいると、 この人休みたいんだな、というのが周りに伝わる効果もあります。

時計の是非

フロアで使う小物類の中で忘れてはいけないのが時計。 割と重要アイテムながらあまりダンスフロアと時計という議論は聞きません。

watch
pocket watch / public domain

以前は時計をしたまま踊っているのはほとんど男性で フロアで時計をしている女性は少なかったと思います。 よく「時間分かりますか?」と声をかける女性の姿がありました。

いまでは健康管理ツールとしてスマートウォッチが普及したため、 女性も男性も腕に何か巻いている人が増えました。

ダンスフロアでは時間を確認したいタイミングがあります。 パフォーマンスの時間はいつかな、 ライヴの時間はいつかな、 次の DJ 交代はまだかな、 そろそろ終電が気になるな、など。

ただし、パーティですから「時間を忘れて心ゆくまで楽しむ」 というコンセプトが大前提。 クラブには壁掛け時計がない場所が多いです。 コングレスが行われる大きなボールルームでも時計がないのが普通。 やはり楽しむ場所に時計を置くのは無粋ということですね。

この事情は腕時計についても同様で、 一般論としては腕時計はパーティでは避けられます。 当然、ホワイトタイとかブラックタイでは腕時計をつけること自体がマナー違反ですし、 もう少しカジュアルなパーティでもホストの前で腕時計を見るのはやはりマナー違反。 つけるよりはつけない方がスマートです。 世の中にはパーティ用の高級ドレスウォッチというのも売っているようですが、 どこで使う時計なのか分かりません。

ただ、日常的なクラブシーンではこうしたマナーを気にする人はほとんどいませんし、 時計どころかケータイをいじっている人さえ少なくありません。 それでも腕時計をしないダンサが少なくないのは、 マナーの観点以上にダンスの邪魔になるからです。

リードはフォローの手首をつかむので、 そこに腕時計やブレスレットがあると触ってしまいます。 NATO ベルトくらいだとまだいいのですが、 メタルブレスだと気になってきます。 スマートウォッチは触れたときに 何かが起動したり表示されたりしないかとヒヤヒヤして困ります。 フロアは衝撃も磁力も水分も避けられない場所ですから、 間違っても機械式の腕時計なんかはしてはいけません。 さらに、コングレスなどではリストバンドと干渉して時計自体が傷つく可能性もあります。

一方で、リードの場合は腕を掴まれることはないですが、 フォローの髪やイヤリングなどに引っ掛かることが全くないではありません。 やはり原則として腕や指には余計なものはつけない方が安全の面からもよいと思います。

そこで、フロアに入ると腕時計はポケットや鞄にしまう人が多いようですが、 いっそのことそれなら懐中時計やナースウォッチがいいのではないかという意見もあります。 ダンスフロアで懐中時計を使う人はあまり見ないですが 選択肢としては一考に値するかもしれません。

明日は新しいテーマです!

posted at: 2023-12-04 (Mon) 12:00 +0900